原盤・楽曲使用許諾契約書

年々音楽の著作権範囲は広がる傾向

音楽や音源に関する著作権の問題としては、2017年6月にヤマハなど複数の音楽教室を運営する団体がJASRACを相手取り提訴したことがかなり有名です。

事の起こりは2017年2月2日にJASRACが音楽教室で使用する楽曲について、これまで著作権料徴収の対象としてこなかった方針を転換し、以後は徴収をするという通達を出したことによります。

これは非常に象徴的な出来事であり、今後はJASRACは著作権の登録をしている楽曲に対し、使用をするにあたって著作権料を広い分野から徴収していくことになるでしょう。

まず音楽についての法律ですが、これは著作権法10条1項二号に「音楽の著作物」という記載があります。
一般的に市販されているCDやDVD、またはインターネット配信されている楽曲は作曲者・作詞者・編曲者・歌手といった複数の人が著作権者となっていますが、そのほとんどは発売前にJASRACに登録をしています。

つまり自分の好きな曲がありそれを公共の場所で使用するときには、作曲者や作詞者のような直接の作者ではなくJASRACに申請をすることになるのです。

契約により発生した著作権料は、徴収されたあとJASRACを通して定められた割合に従って作者や関係者(著作隣接権者)に配分されていきます。

もし無断で音楽を使用した場合は著作権法違反ということになりますので、著作権者が訴え出ることにより(親告罪)10年以下の懲役または1000万円以下の罰金などの対象となります。

逆に言うと著作権法違反は親告罪なので、この場合はJASRACが訴えるかどうかにより、罰則が発生するかどうかも変わってくるということです。

JASRAS未登録曲は本人と契約

つまり通常「原盤・楽曲使用許諾契約書」は使いたいと思う個人、もしくは法人がJASRACを相手に結ぶこととなっています。

JASRACは音楽著作の権利を専門に取り扱う団体ですので、使用したい曲がある場合には申請をすることで、既存の契約書が送付されてくるのです。

飲食店や結婚式場のように使用する曲が特定のものではなく、継続的に複数の種類のものを使用するという場合、幅広く著作権をカバーする「包括契約」を結ぶことになります。

数はあまり多くありませんが、JASRACに登録しない個人で作った楽曲もあります。
その場合は本人を対象にどの曲をどのように使用したいか、ということを細かく定めた契約を締結することになります。

近年ではボーカロイドを使用したアマチュアのミュージシャンが音源を自主制作することも多いので、それらを使用する場合にはきちんと作者に連絡をとり、そこで使用料や使用目的、期間といったものを決めましょう。